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Collection

作品紹介

題名

「伊豫切(重要美術品)」

「伊豫切」は『和漢朗詠集』の断簡で、表に藍と紫の飛雲を漉き込み、表裏に雲母砂子を撒いた白鳥の子の料紙に、『和漢朗詠集』を書写した粘葉装冊子本がもとである。伊豫国西条藩の松平家に伝えられていたものが、1924年(大正13)に題ごとに分割されたときに「伊豫切」と名付けられた。上下二帖の筆跡は三種に分かれ、上巻の前半を第一種、「秋夜」の後半以降と下巻のはじめ十二頁までを第二種とし、その他は後世の補写で第三種と呼ばれる。第一種の筆跡が「高野切」第三種や「粘葉本和漢朗詠集」(宮内庁蔵)、「法輪寺切」など一群の古筆と同筆であり、第二種もよく似た書風を示す。当館作品「十五夜」は上巻後半の第二種に分類される。

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